【アナザー・クソゲーオブザイヤー】
・こことは違う世界線のクソゲーオブザイヤーにおける、アナザー化したクソゲー達の総称と言われている。(以下、「A・KOTY」と呼称)
[そもそも『アナザー化』って何よ?]
・
「何らかの影響によって、ある存在を中心とした歴史改変が発生し、その存在が生まれ変わる現象」とされている。
あちらの世界ではこのアナザー化によって「クソゲーが神ゲーとして生まれ変わる」ことが幾度も発生したらしく、
元のクソゲーと区別するため、生まれ変わったクソゲー達を「アナザー・○○」と呼んでいたらしい。
・本来ならアナザー化によって歴史改変が発生した際、大凡の人間から「それがクソゲーであった」という事実は塗り替えられる。
つまり
「○○はクソゲー」という認識が、そっくりそのまま
「○○(アナザー化した○○)は神ゲー」という認識になるらしい。
本来ならばそのまま歴史が歪んでいくはずだったところ、『特異点』や『観測者』といった歴史改変の影響を受けない存在の尽力により
「○○(元のクソゲー)」「アナザー・○○(アナザー化したクソゲー)」と区別され、事実が書き留められていたようだ。
・こちらの世界線でも、2019年現在放映中の特撮番組
「仮面ライダージオウ」にて類似の現象が描かれているため、参考にするといいだろう。
(露骨なステマ)
以下、有志からの情報である。
アナザー化する前のクソゲー達に関しては「こちらの世界線と大差ない」らしい。
[アナザー・四八(仮)](2007年)
・もはや伝説的存在である2007年の覇者。
最初にアナザー化を確認されたクソゲーであるらしく、極めて完成度の高いアドベンチャーゲームに生まれ変わったらしい。
・各県のシナリオのクオリティが見違えるほど高まり、時に心身の凍り付く恐怖を味わい、時に狙い澄ましたオチに爆笑するバラエティに富んだ内容となったようだ。
シナリオ数自体も倍増したらしく、どの県にも「笑い話」「恐怖話」が混在しているとのこと。
(明るいシナリオが増加したことに関しては「ホラーゲームとして如何なものか」という批判もでたようだが、逆に恐怖を際立たせるための演出として機能しているという擁護も少なくない)
・話題を攫ったシナリオの1つに広島県の「ヒバゴン」シナリオがある。
ランダムで何が映るか分からない写真が1枚表示され、表示された写真によって「切ない人情話」から「心霊現象を巡る恐怖話」まで多種多様な話が展開する。(後にこのランダム性は解析され、一定の条件があることが判明)
広島県の全てのシナリオを埋めると、それらが全て広島県ラストシナリオの伏線であったことが判明し、写真の真相が明らかになる……という巧妙なシナリオ構築で高い評価を得たようだ。
・元にあったバグも殆どが根絶され、UIも快適にプレイしやすいものに調整されているとのこと。
中にはシナリオの要素として取り込まれたバグもあり、アナザー化前にプレイヤーを絶望させた「白い四角枠」バグは「あなたシナリオ」という中枢シナリオに採用。
プレイヤーの分身である「あなた」の作中の努力を一笑に付す「恐怖の象徴」の1つとして印象づけられている。
(自らの努力が徒労に終わり、肩を落とす「あなた」を慰めるために差し出されたハンカチに
「白い四角枠」がゆっくりと浮かび上がるシーンは凄まじい絶望感に満ち、プレイヤーに恐怖を植え付けたとも)
・続編も企画されていたようだが、アナザー化が解除されたことによって歴史から消滅。今はA・KOTYの記録に残るのみのようだ。
・アナザー化が発生していたころ、真KOTYとしては忌々しい「ヨンパチショック」は発生しておらず、投票制でエルヴァンディアストーリーとオプーナとの壮絶な争いとなった模様。
最終的にはオプーナが旧KOTY大賞の座についた模様。何という皮肉な結末に。
[アナザー・メジャーWii パーフェクトクローザー](2008年)
・四八(仮)により基準変更、クソゲーインフレが始まった2008年に頂点を取った通称「ダメジャー2」。
アナザー化したことにより文字通り「パーフェクト」な作品へと生まれ変わったらしい。
・豊富なIFシナリオを搭載しており、数多くの試合の勝敗によってシナリオが分岐する。
「ゲームオーバーかと思ったら別シナリオに突入していた」と良く囁かれ、中には原作再現ルート以上に厳しい条件のシナリオがあるとも。
・野球ゲームとしての面白さも一級品であるとされている。
[アナザー・ジャンライン](2008年)
・運命の悪戯により、違う年に生まれてさえいれば頂点を取れた「もう一つの2008年覇者」。
快適なUI、良質なテンポ、愉快なキャラクターにより麻雀キャラゲーとしてかなりのクオリティになったようだ。
・アナザー化の影響で七英雄すべての運命がいじられており、アナザー化している状態でのこの年の旧KOTY大賞は
ブロークンサンダー2が受賞している。
[アナザー・ラストリベリオン](2010年)
・史上初の先行逃げ切りを達成した2010年覇者
アナザー化したことで膨大なボリュームを持つ大作RPGへと生まれ変わったようだ。
・元々のストーリーは第1章に過ぎなかったらしく、2章・3章と続くにつれて徐々にスケールの広がるストーリーが展開。
表向きのシナリオがどんどん王道にシフトしていく中、緻密かつ巧妙に伏線が張り巡らされ、終盤には怒濤の伏線回収ラッシュでプレイヤーを盛り上げた。
特に『固有名詞にやたら「ヴ」「ミ」「ル」が使われている』といった厨二要素の指摘ですら終盤の伏線であったことが判明し、多くのプレイヤーの度肝を抜いたという。
(専門用語が多いことは批判の対象にもなっているが)
・最終盤の神々との対話シーンで、主題曲「Ever last」をBGMに本作のタイトル「ラストリベリオン」の真の意味が明かされる展開は今なお絶賛されている。
・システム面も好評であり、特に難易度調整が絶妙。
避けやすいシンボルエンカウントが快適に冒険を進行させ、本作をクリアするだけならアナザー化前と同様「レベルを上げて物理で殴ればいい」で攻略出来る。
しかし低レベル進行や裏ダンジョン攻略といった要素に手を出すと途端に難易度が跳ね上がり、多彩な属性技・システムを利用して敵をかいくぐる戦略性が生まれてくる。
そのやり込み具合から今なおRTAが盛んに行われているらしく、中には凄まじい縛りプレイの下で7時間クリアを達成した強者も要るらしい……。
(アナザー・ラストリベリオンの推定プレイ時間は40時間ほどである)
・本作には当初想定外の不具合があり、開発スタッフが台詞をテスト収録した際の音声データが混入されていた。
これが発見されて批判されるも、「絶妙な棒読み具合」「エキサイト翻訳並の英語」「BGM・主題曲とのミスマッチ」から妙な中毒性をもたらし、ネタにされる。
スタッフはこの話題に便乗。なんと態々スタッフ音声を新録し、「テスト版音声」として無料配信したという。(新録したのにテスト版とはこれ如何に)
演技もクソもないが何故か聞き取りやすい英語から「リスニング教材」として愛され、中には本作で英語の勉強をした学生もいるとかいないとか。
・アナザー化が発生していた頃の旧KOTYでは、乙女ゲーからの刺客「ラブルートゼロ Kisskiss☆ラビリンス」が話題となり注目を集めた。
話題作に1番に入ってからもその立場は守り抜き、そのまま旧KOTY大賞を受賞。奇しくも本家ラストリベリオンと同様、先行逃げ切りを初達成した形になる。
[アナザー・人生ゲーム ハッピーファミリー](2010年)
[アナザー・人生ゲーム ハッピーファミリー ご当地ネタ増量仕上げ](2011年)
・驚くべき事態に見舞われた。
ほとんど同じ内容で2年連続でノミネートされた作品がそろってアナザー化が確認されたのだ。
・後者は2011年に大賞となったため今までの観測通りだが、前者は2010年の次点止まりである。
(既にスベリオンがアナザー化してるためわざわざアナザー化する道理もない筈)
・一応、先にも述べたが両者はほぼ同じ内容(後者は一部のネタが
スベッたご当地ネタに変わっただけ)のため、併せて改変したという可能性がある。
・一応内容に触れておくと、Wiiwareで先に配信されていた「人生ゲーム ハッピーステップ」の機能及びイベントを大幅に増加させたものとなっている。
・値段も1000円→6000円に増加しているが、それに見合う内容となっている。カードやミニゲーム、マスに止まった際のイベントも増加しており、2009年に大失敗を犯した「人生ゲームWii」の反省は生かされている。
・ゲーム内容自体は2作品とも同じようなものだが後者は「ご当地ネタ増量仕上げ」の名前に偽らず、
マップは日本地図を巡るものとなっており、イベントは止まったマスの地域のイベントに挿し変わっており歴史や名産、トリビアに基づいたものになっている。
また買い物マスで買えるものやトロフィーの内容もそれらに沿っており、ただ遊ぶだけでもなかなか飽きが来ない出来になっている。
・2011年の七つの大罪は今までの観測通り全てアナザー化しており、この年はもともと不作であったため、散々悩んだ挙句「スライ・クーパー コレクション」が大賞に選ばれたが、共感はほとんど得られなかった。
[アナザー・ビビッドレッド・オペレーション -Hyper Intimate Power-](2013年)
・同年放送のアニメをゲーム化した2013年覇者。
あちらの世界線でもアニメ放送されゲーム化された同作が、アナザー化によって質の高いキャラゲーに変貌した。
原作となるアニメ版ビビオペに関してはこちらの世界線とほぼ同様の内容だったとのこと。
・本作の合言葉は「アニメのDVDを買うよりこっち(アナザー・ビビオペHIP)を買った方が良い」。
値段的な問題もさることながら、中身がアニメ版よりもゲーム版の方が充実しているが故の評価である。
・原作アニメをベースに登場人物の心情を掘り下げた補完を多数盛り込み、アニメで描ききれなかった展開を随時盛り込むことで
本作から入っても十二分に楽しめる良質なストーリーとなっている。
アニメの展開が最後まで描かれているだけでなく、後日談やサイドストーリーも豊富に盛り込まれているため、
むしろアニメ版がダイジェストのように感じられる程に密度が違うとされている。
・システム面に関してもスピーディな空中アクションを楽しめるようになっており、
縦横無尽に空を駆け巡るだけで十分楽しいというプレイヤーも少なくない。
(敵が極めて多いステージでは流石に処理落ちが発生するようだが、その処理落ちを利用した面白バグも開拓されたらしい)
・4人の美少女が全員プレイヤーキャラとして使えるのはもちろんのこと、キーキャラクターである「れい」や、
本来ならバトルキャラクターですらない「もも」が隠し要素で使えるようになるなど、キャラクター数も豊富。
・ギャラリーモードのやり込み要素が充実しており、主人公達の3Dモデルをカスタマイズ出来る要素が非常に豊富。
原作で着用した衣装はもちろんのこと、メイド服や多種の水着といったかなりの量の着せ替えを楽しめる。
有料DLCで着せ替え要素は更に増え「HIPは着せ替えゲー」と称されることも。
・なお間接的にアニメ版の売り上げにも貢献したようで、あちらの世界線では続編OVAの作成が決定したとかしてないとか。
アナザー化が解除された後、OVA化はどうなったかは定かではない……。
・アナザー化が発生していた頃、旧KOTYでは本来のHIPに端を発したクソゲー発見のゴールドラッシュは発生せず、門番に就任していた「ヘビーファイア シャッタードスピア」が旧KOTY大賞を受賞。去年のリベンジを果たした。
[アナザー・仮面ライダーサモンライド](2014年)
・バンナムが2年連続クソキャラゲーでやらかした2014年覇者。平成仮面ライダー達の扱いや魅力のないオリキャラなどで多くのヘイトを買った。
アナザー化したことで「キャラゲー」として良作に生まれ変わり、クソゲー揃いのライダーゲーの中では珍しい名作扱いの作品となった。
・本作の敵は「仮面ライダーシリーズの各作品の敵役が結託した連合組織」であり、彼らがもたらした異変を解決するのが基本のストーリーライン。
舞台となるクリスタルワールドのオリキャラ達は勿論登場するものの、ストーリー上で本筋と無関係な漫才を延々と繰り広げたりはせず、優秀なナビゲート係に徹している。
使用中のライダーによっては積極的に会話で絡みに行き、キャラの魅力を互いに引き出し合っているとのこと。
・敵側も表向きは協力関係にあるがそれぞれ野望を抱えており、何名かの2号ライダーが敵側の駒として暗躍したり、敵側の幹部が一時的に味方につくなど、悪役同士でも一筋縄ではいかないストーリーとなっている。
怪人や敵ライダー、更には主人公の別フォームが量産型として出ていた理由は説明がつくようになっており、状況に不自然な部分は無くなっている。
・難易度は、ストーリーの攻略だけなら最初から同梱されているウィザード・鎧武・ドライブだけでもどうにかなるように割とゆるめの調整をされている。(ある上級者曰く「ドライブだけでクリア出来たら自分の腕に自信を持っていい」)
しかしサイドストーリーやクリア後のミッションはかなり骨太になっており、徹底的な育成や別売りのライダーの購入によって道を切り開くのが前提の高難易度になっている。
別売りの「ライドフィギュア・仮面ライダーに対応した強化形態のライドチップ」のセットを購入し、お気に入りのライダーを育てる楽しみがここで生きてくる。
・ライドフィギュアとライドチップは予定通り発売。更に追加コンテンツで、ドライブの次回作である仮面ライダーゴーストやアマゾン・ブラックRXなどの平成ライダー作品に登場した一部昭和ライダーのコンテンツが発売された。
・空前の大ヒットにより、当時の新作「仮面ライダーエグゼイド」の放送に合わせて続編が発表されていたのだが、このタイミングでアナザー化は解除。
化けの皮が剥げた結果「リアル仮面ライダークロニクル」「製作陣はリアルゲムデウス」という非難も相次いだ。
初期に予想した売り上げは見込めないと判断された結果、続編の開発は中止。今作もエグゼイドでお馴染み「絶版」の憂き目に遭った。
※『仮面ライダークロニクル』『ゲムデウス』『絶版』はそれぞれ「仮面ライダーエグゼイド」に登場した、或いは印象深い使い方をされた用語である。気になる方は是非本編を見てみよう。
・アナザー化が発生していた頃の旧KOTYでは、「大戦略PERFECT」と「Takedown: Red Sabre」のタイマン勝負で議論はかつて無い泥沼化。
結局2作品によるダブル受賞という形で決着を迎え、ゲハブログ各所で嘲笑われたとされている。
しかし・・・。
[アナザー・Takedown: Red Sabre](2014年)
・先日A・TOZで報告があった「結果は別にあるのに、また新たなアナザー化が確認される」という事態が、この年にも確認されたのだ。この作品は以後『アナザーサブレ』と称する。
・「リアルでタクティカルなシューターの復活」という御大層な理想を掲げて制作されたものの、
不自然な挙動に理不尽な難易度、意見には「リアルでハードコアな故意の仕様」で返す開発陣と、散々な出来だった『本来の赤サブレ』とは違い
アナザーサブレはリアリティとハードコアは別物として考えられ、初心者にもコアなシューターにも受け入れられる出来となっている。
・低予算ゆえモデルがガクガクしているのは仕方ないとしてもキャラクターの挙動は敵味方共にこだわって作られており、
味方は段差に反応して慎重に降下して落下ダメージを軽減しようとしたり、スナイプに失敗した敵スナイパーが焦って乱射したりと細やかな心理描写が動作に現れるようになっている。
・「敵兵全員ゴルゴ13」と称され、旧KOTY民が年内にクリアできなかった理不尽な難易度は、アナザーサブレでは常識的な範囲に収まっている。
そのかわりにクリア後の隠し難易度ではその仕様はより洗練された上で実装されたため、多くの上級シューターすらもクリア出来ない事で話題となった。
・この件に関して開発陣はインタビューで「初めはリアルとハードコアの両立を目指したら、敵が異常に強くなり過ぎてかえってリアリティが削がれたため難易度を下げてリリースした。」「開発途中では通常モードでもあの難易度だった。」ということで笑い話となった。
・アナザーサブレの発現により、その年の旧KOTYは「大戦略PERFECT」一強となりそのまま大賞受賞となった。
携帯機版旧KOTYでのリベンジを成したという事実も重なり、ゲハブログに笑いものにされる未来は回避された。
・しかし、その意図は未だに見えない。
PSタイトルばかり大賞にされるゲハによる報復だとしても、サモンライド脱落の時点でWiiUで初のKOTYは回避され、赤サブレ脱落でXbox360初のKOTYは回避されたため、ゲハ(及びスマブラ君)の目的とも噛み合わない。
ゲハブログで笑いものにするのであればサモンライド脱落だけでそれはすでに成しているハズである。
・引き続き調査が必要であろう。
[アナザー・テトリス アルティメット](2015年)
・歴代KOTYでもトップクラスの実力を持っていながらアジノコという更なるモンスターの存在のせいで日の目を見なかった「もう一つの2015年覇者」。
アナザー化を果たしたことで「究極」の名にふさわしい過去最高水準の出来映えに変化した。
・「初心者から超越者まで」という宣伝文句に嘘偽りなく、痒いところに手が届く仕様になっている。
アナザー化が解除されるまではテトアルの大会が頻繁に開かれ、大会は大いに盛り上がったとされている。
・ちなみにこの年、アナザー化発生によって二大巨頭(アジノコ、テトアル)が消えた結果、旧KOTYは群雄割拠の戦国時代に突入したとされている。
2015年は二大巨頭があまりにも強すぎたために他のクソゲーにスポットが当たることがほぼなかった。その中で巨星が2つも消えたとなると、どれ程の混乱が旧KOTYを襲ったか想像に難くない。
2008年の「七英雄」、2011年の「七つの大罪」を思い起こすようなクソのオンパレードの中、最後には『テイルズオブゼスティリア』が大賞に選ばれたらしい。
二大巨頭が居らずとも旧KOTYには魑魅魍魎のクソゲーが跋扈していたはず。その中で大賞を勝ち得たゼスティリアの健闘を讃えたい。
(あるいはあちら側のゼスティリアは、こちら側のテイルズオブゼスティリアより酷い出来だったのかも知れない)
しかし……。
[アナザー・テイルズオブゼスティリア](2015年)
・驚くべき情報が入った。
なんと先日、ゼスティリアもアナザー化を果たしていたことが発覚したのである。
(以下、本作を「A・TOZ」と呼称)
・ストーリーや設定は大凡、こちらの世界線でも放映されたアニメ『テイルズ オブ ゼスティリア ザ クロス』と同一のものとなっている。
無論のことながら、アニメでは描ききれなかった補完ストーリーや詳細設定などが多数盛り込まれているため、A・TOZの方が話は濃密である。
というよりあちらの世界線では「アニメ版はゲーム版のダイジェスト」という扱いのようだ。
(アニメ版の中身はこちらの世界線とほぼ同一であり、評価も「幾つかイベントをハブいているが、十分よくまとまってる」と中々)
・メインストーリーはシリーズの中でも重めな分、サブイベントは明るいものが多く、作品の雰囲気をほどよく調律している。
序盤はほのぼのとした話も多いが、パーティメンバーの絆が深まった終盤にもなると登場人物が意外な一面を見せたり、中々ハジケた言動を取ったりして、重い設定やストーリーを中和している。
※中でも、特殊なアイテムによって正気を失い暴走したパーティキャラ・ロゼが、何処からともなく取り出した謎の衣装を身に纏い
「正義の暗殺者 『善悪超越神』 ロゼ」を高らかに自称し、ツッコミ所が多すぎて呆れる周囲を尻目にトラブルを引き起こしていく名(迷)イベントが語りぐさ。
パーティメンバーがあの手この手でその場をやり過ごす中、一人真面目にツッコミ役をこなす(というか周囲に押しつけられた)ヒロイン・アリーシャの気苦労が描かれる。
最後には正気を取り戻し羞恥と虚無感に包まれたロゼと、その暴走に最後まで付き合ったアリーシャが肩を寄せ合うという、謎の哀愁に満ちた二人の背中でイベントが終わる。
このイベントにはスタッフの気合が籠もっており、本筋とは微塵も関係ないイベントなのに何故かフルボイス。声優陣の怪演がより笑いを誘う
・テイルズのウリである戦闘システムに関しては、これまでの3D戦闘のノウハウを生かした爽快感のあるものに仕上がっている。
特に新規導入された「弱点連携」「三すくみ」の要素が上手く噛み合っており、これらのシステムを上手く活用した際のダメージ・コンボの上がりっぷりは相当なもの。
しかしまだ荒削りな点も多く、改善は次回作「ベルセリア」に持ち越されることになる。
・総じて、歴代最高傑作とまではいかないものの、シリーズファンが今後に期待を寄せられる出来であったのは間違いないようだ。
シリーズのメインタイトルで最も不評であった本作がようやく『「テイルズオブ」シリーズ20周年記念作品』としての役割を果たせたと言えよう。
・しかし、本作(A・TOZ)最大の問題点はゲーム単体の変貌ではない。
「アナザー化発生によって二大巨頭(アジノコ、テトアル)が消えた結果、『テイルズオブゼスティリア』が旧KOTYの大賞に選ばれた」
という事実が確実に記録されているにもかかわらず
本作のアナザー化が確認されていることそのものにある。
本作のアナザー化確認により、それまで立てられていた仮説に幾つかの疑問が投じられることになる。
「アナザー化とは、あちらの世界線の旧KOTY大賞(またはそれに匹敵するクソゲー達)に対して発生するものではなかったのか」
「いつ、どのタイミングでTOZがA・TOZに変貌したのか」
「何故記録されたはずの記述・事実が歴史改変を受けていないのか」
「そもそもA・TOZ誕生による歴史改変の影響はどこまでに及んでいるのか」
「これらの現象にスマブラ君は関与しているのか」
etc…
数多くの疑問が生まれ、その審議は2019年現在も続いているという。
今でも『特異点』や『観測者』といった存在による調査が進められている。吉報を待たれたし。
[アナザー・古き良き時代の冒険譚](2016年)
・文字通り「古き良き」ストロングスタイルによって「君と響き合うクソゲー」とまで言われた2016年覇者。
アナザー化を果たし、そのタイトルに恥じない作品に生まれ変わったようだ。
・本作のコンセプトの1つ、
【ルールはわかりやすくシンプルに】は「分かりやすいルールと多数のユニットによる幅広い攻略性」で形を成している。
複雑なゲーム部分を丁寧なチュートリアルで教えつつ、個性豊かなユニット達で盤面を攻略していく楽しさを損なわないように自由度を確保する絶妙な調整をしている。
育成要素も充実しており、同じユニットでも育て方次第で別ベクトルに強くなれる一方、露骨に弱く調整された縛りプレイ用キャラを用意するなど、多くのプレイヤーに対応しようという意気込みが伺える。
・
【誰でも満足感を持ってクリアできる難易度で】というコンセプトも、作中の攻略手法の取捨選択によって作られている。
簡単にクリアしたいのなら、フリーマップでレベルをじっくりあげて、ステージギミックを利用することで安全に勝つことが十分可能。
逆にスリリングな戦闘を味わいたいなら、フリーマップを禁止する、ステージギミックを利用しない、などの縛りが容易にできる仕組みになっている。
こちらをあえて不利な状況に置き、それをプレイヤーの戦術で打開する快感は「中毒性がある」と評価された。
・
【小難しい話や鬱展開にはならず】というコンセプトも、本作の明るい物語で見事に構成している。
本作は「王位継承編」と「冒険編」という2つのシナリオがあり、双方ともに爽やかな物語であり安心して読み進めることができる。
・「王位継承編」は主人公が王位を継承するまでの物語。
本来なら仲違いや身内の争いでドロドロしがちなテーマなのだが、本作は最初から「兄妹仲が良い」ことを前面に押し出しており、作中に出てくる王子・王女は好印象のキャラばかりである。
そんな彼らと切磋琢磨し合い、未熟な主人公が成長していく……という、誰が言ったか「スポーツマンガの大会編みたいな物語」という感想が本作の健全さを表してると言えるだろう。
序盤の他王子・王女は王位を目指す理由にかなり不真面目な動機を上げているが、実際はそれぞれが過去の王族の失敗を反面教師にして考えた結論の一部を誇張しているだけであり、
主人公はそんな彼らの考えを自分なりに見つめて、彼らの描いた国の理想像を取り込み成長を続けていく……という展開が多い。
(例:「王になってモテたい」=過去に男児に恵まれずに王家断絶の危機に見舞われた者と同じ愚を犯さないための戒め。
「女王になってニートしたい」=絶対的な頂点が居らずとも、有能な者達が集まって国を運営出来る仕組みを作り上げたい。 など)
・「冒険編」は王となった主人公が仲間達と共に大冒険を繰り広げる物語。
このシナリオにおいてようやく「古き良き時代」=作中の大昔における戦乱や遺跡のことが語られ、未だ解き明かされていない謎を巡って国中を巡っていくという冒険活劇が描かれる。
(言ってしまえば「インディ・ジョーンズ」のそれに近い)
このシナリオになって初めて「古き良き時代の冒険譚」というタイトルの全貌が明らかになるのである。
・多くのユーザーに好評を博した本作であるが、「古き良きSLGを目指しておきながら、古き良きSLGのような戦乱を描いた作品ではない」という点は批判されていた。
そこでスタッフは設定のみ作ってあった本作の過去「戦乱編」を追加DLCで販売。若き日の前王の姿が描かれた。
こちらはド直球に「難しい政治劇、仲間が何人も死ぬ鬱展開」を描いており、戦乱の過酷さが克明に描き出されている。
主人公達の時代とあまりにも作風が違う点には新たな批判が生まれたが、「この戦乱があるからこそ主人公達の明るい時代が輝いている」という新たな評価点も生まれたようだ。
・『古き良き』が候補から消えたこの年の旧KOTYは『TORO −牛との戦い−』が大賞を受賞したようだ。
[アナザー・RXN -雷神-](2017年)
・シューティングゲームメーカーの老舗、ガルチより放たれたまさかの2017年覇者。個々の要素は超一流なのにそれらが「絶妙に食い違い」凡作未満へと成り果てた。
アナザー化することにより食い違いは解消。元より素材が良かったこともあり、良作STGへと変貌を遂げた。
・公式サイトより「これまでの常識を疑い、2017年現在の新しいシューティングのカタチを確立することを目指しています」とのこと。これにより様々な試みが行われた。
まず昨今説明書の無いゲームが増えてきたことを踏まえ、無料体験版を配布してチュートリアルを兼ねた数ステージと世界観の説明を詰め込む事で、説明を廃した現代のゲームへのアンチテーゼを示した。
・次にゲームシステムについて。本作は経験値によるレベルアップによるシステムを採用。
最初の方では苦労するような敵も、後半では弾の一発で撃破出来るぐらいに成長する調整されており爽快感がある。しかも後半はそういった敵が大量に配置されており、成長が実感できるようになっている。
・一方で、覚醒(体力消費ボム)やチェインなどの独自要素によるパターン構築といったSTGスキル向上に向けた趣も忘れてはいない。
初期に使えればタイム短縮になるし、ゲーム終盤の局面に敵側が有利になる展開では育成型のプレイヤーもパターン構築の必要性を感じることができる作りになっている。
・プレイヤースキルの有無で楽しめるかの格差が生まれそのまま衰退していったSTG業界に、別の業界のノウハウという息吹を吹き込むことにより再びSTG業界に光が当たるきっかけになる作品と評された。アナザー化が解除されるまでは。
・アナザー化が発生していた頃の旧KOTYだが、もともと全ての話題作の実力が拮抗していた事もありRXNが抜ける事の影響は少なく、議論の結果SHOOT THE BALLが旧KOTY大賞となった。
・・・?
この年はRXNと球の他に3候補(大戦略・Tear・Op7)があった筈。
なのにそのうちTearとOp7が消えて、替わりにSSα製のクソゲー
戦御村正・改と太平洋の嵐6に入れ替わってる!?
コレは一体・・・?球は大賞のままなのに・・・。
[アナザー・RPGツクール MV Trinity](2018年)
※もしかして →
RPGツクール MVY
・平成最後にして最大の怪物。2018年覇者となることは確実なので先行してアナザー化した世界を調査した。
・PC版「RPGツクール MV」のコンシューマ移植。「Trinity(三位一体)」の名の通り、PS4・Switch・Xb-1で同時発売された。
アナザー・MVTで作られた作品はクロスプラットフォームで、作られたハードとは別のハードでも遊べることで話題となっていた。
・PC版MVからバグや不具合を丁寧に取り除かれて移植されただけでなく、PC版の時点で指摘があった「システムの不足」や「別の素材を使いたい」という問題も、公式からまさかのMOD対応という形で解決された。
アナザー・KADOKAWAの粋な計らいで、アナザー化した世界では大ヒットした「けものフレンズ2」と「バーチャルさんはみている」を筆頭に多くのアナザー・KADOKAWAの名作のMODが配布され、節操の無さは「まるで和製Minecraftみたいだ」と評された。
アナザー化が解除された世界ではどうなったかは言うまでもない。
・アナザー化が発生していたこの年の旧KOTYは、他の4大候補(Horse Racing 2016、
Newガンダムブレイカー、リトルドラゴンズカフェ、GEM CRASH)もアナザー化していたが、ギリギリ選外に免れていた
レヴナントドグマが繰り上げで大賞に受賞した。
【ここまでの調査で分かったこと】
・クソゲーがアナザー化すると良ゲーになる
・狙われているのは基本的にその年の旧KOTY大賞
・一度に大量の候補が出た年や、他の年ならKOTYを取れそうな候補作が出た場合、複数のクソゲーがアナザー化の対象にされる
・アナザー化が発生している状況でも旧KOTYは開催している
・アナザー化したクソゲーは(そもそもクソゲーではなくなっているため)旧KOTYの審議にすら入らず、別の作品が話題作や大賞に収まる
・原作マンガやアニメがある場合、それにも影響を及ぼす場合があるらしい
・誰がアナザー化させており、誰がアナザー化を解除しているかは現時点では不明
(
ブロークンサンダー2やテイルズオブゼスティリアがアナザー化が発生した世界での旧KOTYにおさまっているのが気になるが……)
→ A・TOZやアナザーサブレの発現により、特定のソフトやハードといったもののしがらみからの犯行による可能性は下がったと見られる
・「アナザー化した世界での旧KOTY」に収まったゲームすらアナザー化の対象になりうる、という新事実が判明。アナザー化の法則性の再確認が急がれる。