A機のTCAS(航空機の衝突防止システム)「上昇せよ」
B機のTCAS「(A機は上昇するので)下降せよ」
A機に対して管制官「(この忙しい時に…!)ぶつかるぞ!下降せよ!」
A機のパイロット「管制とTCASの指示が矛盾してるぞ…うーん、管制官の指示に従おう!」
A機のパイロット「警報がもっと降下しろって言ってるな…降下率上げるか」
A機の乗客達「ギャレーカーが天井に突き刺さったぞ!アッツアツの飲み物がかかった!荷物がぶつかった!首が変に捻られて痛い!」
B機のパイロット「なんであのバカも下降してるんだよ!?ぶつかるー!(機首上げ)」
A機がB機の下をくぐり抜け、無事衝突はしなかった。
一歩間違えば海岸に屍が多数打ち上がる惨事に繋がっていた重大事故だったが間一髪防がれた。
この事故も原因は複数あるが、TCASと管制官の指示、どちらを優先すべきかあらかじめ決めていなかったことが大きな原因である。
余談だが1年半後ドイツのユーバーリンゲンで
同じような原因の空中衝突事故が起こった。
大変残念なことに、奇跡的に死者を出さずに済んだこのニアミス事故の教訓は生かされることはなかったのだ……。
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